2026/08/31

信用工業株式会社のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
前回のブログで、空き家を放置すると自治体から「特定空家」に指定される場合がある、というお話に少し触れました。
「聞いたことはあるけれど、実際どうなるの?」という方も多いと思いますので、今回はもう少し詳しくご説明します。
ポイントは、「空き家を放置していると、かえって税金の負担が重くなることがある」という点です。

■ 土地の固定資産税が安くなる仕組み
まず前提として、住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」という制度があり、固定資産税のもとになる額が軽減されています。
・200㎡までの部分(小規模住宅用地)……6分の1
・200㎡を超える部分(一般住宅用地)……3分の1
つまり「家が建っているから、土地の税金が安くなっている」という状態です。
■ 「特定空家」に指定され、勧告を受けるとどうなるか
管理されていない空き家は、自治体から「特定空家等」に指定されることがあります。その後、自治体からの助言・指導に従わず「勧告」を受けると、この住宅用地の特例が使えなくなります。
その結果、土地の固定資産税は最大で6倍程度にまで上がる可能性があります。「空き家を放置していると固定資産税が6倍になる」と言われるのは、この仕組みによるものです。
■ 2023年の法改正で、対象がさらに広がりました
2023年12月の法改正により、「管理不全空家等」という区分が新しく設けられました。
これは、今すぐ危険というほどではないものの、「このままだと特定空家になりそう」という状態の空き家を指します。こちらも勧告を受けると、同じように特例が外れる対象になります。
なお、実際に税額が変わるのは、毎年1月1日(固定資産税の基準日)の時点で改善されていない場合で、翌年度の課税からとなります。

■ では、解体すれば税金は安くなるのか
ここで、よくいただくご質問にもお答えしておきます。
「それなら、解体してしまえば税金は安くなりますか?」
実は、こちらも答えは「いいえ」です。
先ほどの住宅用地の特例は「住宅が建っていること」が条件のため、建物を解体して更地にすると、この軽減はなくなります。つまり、解体した場合も土地の固定資産税は上がることになります。
なお、固定資産税は毎年1月1日時点の状況で決まりますので、年内に解体した場合は翌年度から税額が変わります。
また、解体後に新しい住宅を建てる予定がある場合は、「建て替え特例」という制度があり、一定の条件を満たして申告すれば特例を継続できる場合があります。条件や手続きは市区町村によって異なりますので、建て替えをお考えの方は早めに窓口でご確認ください。
■ 税金だけで決めない、という視点
放置しても、解体しても、税金が上がる可能性がある——それなら何を基準に考えればよいのでしょうか。
大切なのは、税金の損得だけで判断しないことだと私たちは考えています。
・建物の傷みが進み、倒壊や飛散のおそれはないか
・火災や不法侵入のリスクはどうか
・ご近所に迷惑をかけてしまう可能性はないか
・売却や活用を考えたとき、更地のほうが進めやすい場合もある
こうした点をあわせて考えたうえで、ご家族にとって納得のいく選択をすることが何より大切です。
なお、税額の詳しい取り扱いや「特定空家」に該当するかどうかの判断は、市区町村によって異なります。気になる場合は、まずは物件のある自治体の窓口にご相談ください。
信用工業株式会社では、「解体するかどうか、まだ決めていない」という段階でのご相談も承っております。建物の状態を確認したうえで、解体する場合の流れについてもご説明いたしますので、判断材料の一つとしてご活用ください。
川口市をはじめ、埼玉・東京・千葉で空き家のことでお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
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